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せめて、大統領らしく

なんだか小難しくなってきましたが、そういうわけで、なにしろ通貨発行権は儲かります。

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金本位制から管理通貨制度へ

19世紀、世界は金本位制という通貨制度が主流でした。

これは、金の預り証と同じで、通貨をいつでも金と交換できるという事で、通貨に信用を持たせる制度です。

ただ、いつでも金に換えられるという事は、国内の通貨と保有している金の量が同じでなくてはなりません。
持っている金の量を超えて通貨を発行すれば、たちどころに信用を失ってしまいます。

また、景気が悪くなると、金が海外に流出する恐れもあり、政策的に通貨の流通量をコントロールできません。

この為、2回の世界大戦や大恐慌を経て、各国は金の兌換(交換)を停止せざるを得ませんでした。

第二次世界大戦後、アメリカは世界一金を保有していた為、アメリカドルのみが金と交換できる通貨となり、それ以外の通貨は、ドルと交換する事により間接的に金と交換できるという仕組みになります。

しかし、経済規模の拡大に金の保有量が追いつかなくなっていき、1971年、アメリカはついにドルと金の交換の停止を宣言します(ニクソン・ショック)。

これにより、世界から「金の預り証」かとしての通貨は消え去りました。

現在の通貨は全て、自国の経済活動を担保とした信用で成り立っています。
これを、「管理通貨制度」と言います。

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中央銀行の権力

管理通貨制度に移行すると、もはや金の保有量は関係ない為、通貨発行量のさじ加減がものすごく大事になります。

発行し過ぎればお金の価値は下がり(インフレ)、発行しなければお金の価値が上がり(デフレ)ます。

例えば、日本で民主党が政権を取り、仮に鳩山総理が自由にお金を刷れたら、なんか大変なことになりそうな感じがしませんか?
人気取りの為にお金をばら撒いたり、外国の方への福祉を手厚くしたり…。
さらにその財源は無尽蔵に発行できるとなったら、スーパーインフレ待ったなしでしょう。

つまり、管理通貨制度に移行した事により、通貨発行権は経済に強い影響を与える装置となったのです。

この装置を、政府が持つか、外部の民間機関が持つか。
国家にとってどちらが危険なのでしょうか。

現実に、例えばイングランド銀行(イギリスの中央銀行)の大株主は、NMロスチャイルド&サンズという、ロスチャイルド一族が経営する民間投資銀行です。
この事は、イギリスでは広く知られている事実です。

また、アメリカで中央銀行に相当する機関は、米連邦準備制度理事会(FRBoard)になります。
実際の通貨発行は連邦準備銀行(FRBank)が行います。
どっちも略すとFRBで紛らわしいですが、連邦準備銀行の方は株式を発行しており、民間企業の形を取っています。

そして、その株主に、アメリカ政府は一切入っておりません。全て欧米金融機関で構成されています。主要株主には、ロスチャイルド、ウォーバーグといった、ユダヤ系の金融機関が名前を連ねているのです。

この事は、アメリカ政府がユダヤ系資本の支配下に入っている事を示すとして陰謀論が語られますが…。

1ドル札に描かれているプロビデンスの目

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米大統領の戦い

過去、アメリカでは、中央銀行制度に反対し、通貨発行権を政府の手に戻そうと試みる大統領が出現しています。
これはまさに、大統領にとっては命がけの戦いでもありました。

第7代大統領
アンドリュー・ジャクソン

当時のアメリカの中央銀行である、第二合衆国銀行は、銀行の認可更新を認めるよう申請した。
議会はこれに応じ、法案をジャクソン大統領に送って署名を求めた。

ジャクソン大統領はこの法案に対して拒否権を行使し、この第二合衆国銀行を破産に追い込んだ。
同時に、各銀行に通貨の発行を許可し、国債を完済した。

1835年、ジャクソンが議事堂を出ると、イギリス出身の塗装工であり失業者のリチャード・ローレンスが、群衆から飛び出し、ジャクソンにピストルを向けた。このピストルが不発だった為、ローレンスは二番目のピストルを引き抜いたが、これも不発であった。

後に、リチャード・ローレンスは暗殺未遂の理由を医師に明かした。
彼は最近塗装業の仕事を失っており、大統領が死ねば、「お金がより十分になるだろう」と主張した。

第16代大統領
アブラハム・リンカーン

リンカーンは、南北戦争の際、戦費調達の必要性から法貨条例を制定。これに基づき、デマンド・ノート(約束手形)を発行している。

これは、アメリカ合衆国財務省が初めて発行した紙幣でした。

南北戦争終結後、リンカーンはこれを合衆国の永続的な通貨発行システムとする意向を発表するが、その一月後に暗殺されてしまい、結局政府紙幣の発行は中止となった。

第28代大統領
ウッドロウ・ウィルソン大統領

1910年11月22日、J・P・モルガンが所有するジキル島クラブで、秘密会議が開かれ、FRB設立について計画が討議された。

そして、1913年、J.P.モルガンやポール・ウォーバーグ、ジョン・ロックフェラーの後ろ盾の下に、ウィルソン大統領は、中央銀行設立に関わる法案に署名し、同年多くの上院議員が休暇で不在の隙を突いて、12月23日に連邦準備制度がを成立させた。

1919年、ウィルソン大統領は、この時の署名を後悔し、
「私は最も不幸な人間だ。私はうっかりして この国を駄目にしてしまった。この偉大な産業国家は今金融制度に支配されてしまった。」
という言葉を残した。

第35代大統領
ジョン・F・ケネディ

1963年、ケネディ大統領は大統領令11110にサインした。

この大統領令の内容は、「財務長官が3億ドルを限度に合衆国紙幣を発行することができる」というものである。

これによって、政府紙幣が発行されたが、その半年後にケネディ大統領は暗殺された。

現在でもこの大統領令は有効で、法律上は政府紙幣を発行することが出来るが、未だ政府紙幣の新規発行は行われていない。

現在のFRBは、アメリカにとって3つ目の中央銀行です。

FRBをコッソリ設立させた経緯を見る限り、反対する政治家がかなり多かった事は想像に難くありません。

これはユダヤの陰謀というより、通貨発行権の持つ力がどれほど大きいかを示していると言えます。政府も銀行家も、これを取り合って戦っており、今は銀行家が持っているという事です。

我に通貨発行権を与えよ。
さすれば法律など誰が作ろうと構わない。

マイアー・アムシェル・ロスチャイルド

この言葉は、金融が現代においていかに重要かを端的に表しています。

通貨発行権を持つ限り、彼らは権力者であり続けます。

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