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チンパンジーをナメてはいけない

このスレッドは天才チンパンジー「アイちゃん」が
言語訓練のために立てたものです。

アイと研究員とのやり取りに利用するスレッドなので、
関係者以外は書きこまないで下さい。

                         霊長類研究所

5chではもう使い古されたこのコピペ。

しかし、天才チンパンジーアイちゃんがどれくらい天才なのか、その実態を知る人はそう多くはありません。

そこで今回は、アイちゃんをはじめとする世界の天才チンパンジーたちの驚くべき天才性の一端をご紹介したいと思います。

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天才アイちゃん

知性の溢れ出るアイちゃん

アイちゃんは1976年10月の西アフリカ生まれの女の子。1歳の頃に京都大学霊長類研究所にやってきました。

梶原一騎「愛と誠」のヒロインにちなんで「アイ」と名付けられ、様々な教育が始まりました。

学習を続けていくうち、彼女は研究者の予想を遥かに超えて賢いことが分かっていきます。

以下、アイちゃんの凄いところ一覧。

・強制されていないのに、毎朝9時になると自発的に勉強部屋に来る。

・1歳半の時点で、身の回りの品物(コップとか靴とか手袋とか)を図形文字で言い当てられた。

・アルファベット26文字を覚えた。人やチンパンジーをキチンと区別し、それぞれの名前をアルファベットで表現できる。

・数の概念を理解し、アラビア数字を使いこなせる。

小さい順に数字を選ぶアイちゃん

・赤、橙、黄色、緑、青、紫、桃色、茶、藍、黒、白という色の名前を覚え、チンパンジーにも人間とほぼ同じ色覚があることを証明した。

・「お金」を使うことができる。クイズに答えると100円玉をもらえる実験では、その100円で自販機を利用するだけでなく、100円玉を貯金したことも。

お金を使うアイちゃん

・飼育人の様子を観察して檻の鍵を開ける方法を習得。隙を見て脱走した。ついでにオランウータンの檻も開けた。

ざっとこんなところである。

そこらの幼児に比べても、遥かに賢いのがお分かりいただけたかと思います。

しかし、そんな天才アイちゃんも、チンパンジー界においては決してトップというわけではありません。

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投石のサンティノ

スウェーデンのフールヴィッツ動物園にいるサンティノくんも、その知能の高さで名高いチンパンジーです。

サンティノくん。明らかに知性がある。

彼はイタズラ好きで、趣味は動物園のお客さんへの投石です。

彼の戦略はこう。

早朝のまだ客や飼育員が来ないうちに、サンティノは檻の中の石を拾い集めておきます。

そして開園時間になり無防備な客が近づいてくると、その集めておいた石を次々に投げるのです。

このことから分かるのは、サンティノは少なくとも早朝の時点で既に、あとで自分が石を投げることを決めていて、そのために計画的な行動を取れるということ。決して行き当たりばったりで行動している訳ではないのです。

この石投げが有名になって、間も無くサンティノの檻には「サンティノに注意」という看板が立てられ、サンティノが集めておいた石に近づくとお客さんは逃げるようになりました。

ここまでなら、まあチンパンジーも多少賢いんだね、で終わる話です。

しかし、サンティノはここからがすごい

看板のせいで客がサンティノを警戒するようになったため、簡単に獲物を見つけられなくなったサンティノは、新たな戦略を考案します。

朝、サンティノは自分の寝床からベッドがわりの干し草の束を両手いっぱいに抱えてきて、何食わぬ顔で檻の端の壁=客に近い位置に敷きます。

そして、ゴキゲンを装いながら、隠し持った石をコツコツとその干し草の下に隠すのです。

開園時間になり客がちらほら見えるようになっても、サンティノはいたって涼しげな顔で石を投げるそぶりすら見せません。

やがて、間抜けな客がくつろぐサンティノの姿をよく見ようと、油断し距離を詰めたその瞬間ーーー。

干し草の下の武器庫から石を取り出し、物凄い勢いで石を投げつけるのでありました。

その後の調査によると、サンティノの軍事戦線は益々拡大していることが判明しています。

木の穴や建物の影はもちろんのこと、ちょっと干し草が置いてあるとその下には必ず石が隠されているという状況。

もはや檻全体が武器庫と化しているのであります。

ただ一つ悲しいのは、サンティノがいくら賢くてもチンパンジーの骨格に限界があって、投石の威力が出ないこと。

今のところ、けが人は1人も出ていないのであった。

参考記事
https://fknews-2ch.net/archives/45097274.html

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残虐なブルーノ

一方、サンティノやアイちゃんと一線を画す、残虐で知能の高いチンパンジーもいます。

その名はブルーノ

生い立ち

1986くらいに彼はアフリカ西部のシエラレオネの密林で生まれました。

長く続いた内戦でシエラレオネは疲弊しており、人々は子供のチンパンジーを密猟して売り払うことでようやく生活していました。

チンパンジーを捕獲する際は、母子のチンパンジーを捕獲し、商品価値の低い母親のチンパンジーは殺処分するのが普通でした。

ブルーノも、そんな密猟で捕獲されたかわいそうなチンパンジーでした。

小さな可愛いブルーノ

1988年、小さな村の市場に並べられたブルーノは、心優しい夫妻に20ドルでペットとして買われました。このとき夫妻には、そのかわいい子猿が将来人間を襲うことになるとは知る由もなかったのであった…。

無邪気なブルーノ

成長

生後数年の間、ブルーノは夫妻の自宅で放し飼いにされていましたが、体が大きく成長してしまったため、1998年に保護区へと預けられることになりました。

ブルーノの体長はおよそ180cm、体重90kg。だいたい全盛期のマイクタイソンと同じくらいのサイズ感です。

大人になったブルーノ

普通のチンパンが体長85cm、体重50kg前後なので、ブルーノの大きさが際立っているのがお分かり頂けるかと思います。

ブルーノは、大きな体だけでなく、優れた運動能力とリーダーシップを発揮し、保護区の群れを完全に支配し、ボスとして君臨します。

それと同時に、ブルーノは人間のもとで育ったがゆえに、人間が高い上背に比して反射神経が鈍く脆弱な身体能力しか有さないことを学び取っていました。そのため、保護区に預けられた時点で既に、彼は野生種ならば恐れて決して近づかないであろう人間を完全に見下していた節があります。

それでも彼は、闘争本能をむき出しにして自分を警戒させるような愚かなまねはしませんでした。ブルーノは人間に愛嬌を振りまき、自分が人間を好きだと錯覚させることに専念したのです。

仲良し(のふり)

ブルーノは人間とのコミュニケーション能力に長けていて、身近な人間には表面上は友好的な態度を示し、舌を丸めたり捩じったり、投げキス、笑うといった人間が行う高度な身体表現を示すことが可能だったと言われています。

脱走

ブルーノたちが生活するエリアは二重のフェンスで囲まれ、それに加え電気柵が設置されていました。

エリア内への出入りには3つの異なる鍵を開けるという複雑な手順が必要だったため、管理人たちはチンパンジーごときが脱走できるはずなどないと信じ込んでいました。

しかし、ブルーノの知恵はそんな管理人たちの想像をあっさりと超えていきました。

ブルーノは、日頃人間たちがどのようにゲートの鍵を開錠するのか冷静に観察し、その方法を密かに学習していたのです。

そしてついに2006年、ブルーノはゲートの鍵を開けることに成功し、30匹の部下を引き連れて保護地を脱出。

襲撃

事件が起こったのは、2006年4月23日の日曜日。

3人のアメリカ人と1人の現地労働者が、新しいアメリカ大使館の建設現場に訪れた際のこと。

地元出身のアイサ・カヌーが運転するタクシーで現場へ向かう途中、ふと車中から外を眺めると、チンパンジーの群れが静かに自分たちをじっと見つめているのに気が付きました。

チンパンジーについての知識を持たないアメリカ人たちは、自分たちがすでにかなりヤバい状況であることを理解できず、呑気にカメラで撮影しようとしました。

唯一、運転手のカヌーだけは、地元出身でチンパンジーがいかに危険で邪悪な生物であるか知っていたので、ただちにアメリカ人たちを制止して窓を閉めるように指示し、とにかくその場を急いて離れようとしました。

しかしながら、あまりの恐怖で慌てちゃったカヌーは、運転操作を誤り保護区のゲート激突。車体は鉄製の檻に引っかかり、抜け出ることができなくなってしまいました。

ここから、ブルーノたちの人間狩りが開始します。

まず彼は、こぶしで車のフロントガラスを叩き割り、運転席のカヌーを車体から引きずり出し、首根っこをつかみ、頭部を地面に何回も叩きつけ弱らせます。

手と足の指の爪を一枚ずつ剥がしてから、改めてカヌーの20本の指を全て噛み切って切断。

こうして獲物を抵抗できなくさせてから、ブルーノはあたかも果実を齧るように生きたまま彼の顔面を食いちぎり始め、時間をかけて、もてあそぶようにして死に至らしめたのです。

この地獄のような光景を前に、残りの4人は正気を失い、我先にとバラバラの方向に逃げ出しました。

しかし、それもブルーノの計算通り。

彼はあえて1人を痛めつけることで獲物をパニック状態にし、自発的に車外に出るように仕向けたと考えられています。

ブルーノは人間たちが蜘蛛の子を散らすように逃げていったのを見ると、すぐさま群れを数匹ごとの小部隊に分けて個別に襲わせたのです。

特に現地人(黒人)に対する攻撃性が強く、運転手のカヌーは前述の通り拷問の末絶命。もう1人の現地労働者も腕に重傷を負わされ、後に病院で腕を切断しています。

一方の白人たちは、現地人に比べ遥かに軽症で済んでいることから、ブルーノたちは明らかに現地人と外来者の白人を区別して襲撃しているのが分かります。

目の前で母親を殺された恨みからか、長い間の飼育生活で受けた迫害からか。

いずれにせよ、ブルーノたちが長い間胸に隠していた人間への憎しみは、こうして最悪の形で晴らされたのでした。

なお、その後一部の部下たちは野生に戻れず保護区へ戻ってきましたが、首謀者のブルーノは未だに行方が分かっていません。

猿の惑星的な事件が起こる日がいつか来るかもしれませんね・・・。

参考文献・サイト様
ホモ・デウス 上下合本版 テクノロジーとサピエンスの未来
愛と誠1~最新巻(文庫版)(講談社漫画文庫)
猿の惑星 (吹替版)
京都大学霊長類研究所※アイちゃんのとこ
フールヴィック動物園※サンティノのとこ
Stone-Throwing Chimp Is Back
タキュガーマ チンパンジー自然保護区※ブルーノが脱走したとこ
King Bruno: A chimpanzee’s tale of tragedy and hope

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