禁酒法とかいう高貴な実験wwwwww
1919年から1933年の14年間、アメリカで施行されたボルステッド法。
通称「禁酒法」。
これは、法律で「酔いをもたらす飲み物」を定め、その製造・流通・販売を禁じたものです。
一見すると健全な法律のようにも思えますが、禁酒法を施行した結果は惨憺たるもの。
近代史上稀に見る悪法、皮肉を込めて「高貴な実験」等と評される黒歴史となりました。
廃棄される密造酒
この稀代の悪法が制定された背景には、宗教的な規律を求める団体の、260年間にも渡る、草の根運動がありました。
歴史
一番最初の禁酒法は、1658年にマサチューセッツ州で制定された州法です。
「ラム酒、ウィスキー、ワイン、ブランデー」等々、種類を問わず度数の高い酒を不法と見なしました。
この頃は、お酒は神様からの贈り物と考えられており、お酒自体に罪はありませんでした。非難の対象となったのは、酔っ払いが起こす諸々のトラブルでした。
そのため、この州法成立後、暫くは禁酒運動は広がりませんでした。
節目が変わったのは、1738年の事。
依存症という概念を発明した事で有名な、ベンジャミン・ラッシュという医師が、アルコールの危険性を説きました。
ベンジャミン・ラッシュ
当時のアメリカでは、アルコールに依存する事は個人の意志の問題と考えられていました。
しかしラッシュは、「依存」を引き起こすのはアルコールの特性であり、アルコール依存症という病気が自制心を失わせると考えました。
そして、断酒がアルコール依存症に対する唯一の治療法であると発表します。
ラッシュは、アメリカ建国の父の一人でもあり、強い影響力を持つ人物でした。
ラッシュの説は、様々なコミュニティで議論されるようになり、コネチカット州、バージニア州を初め、8つの州で禁酒協会が設立されていきます。
南北戦争で一時的に下火になったりはするものの、禁酒運動は敬虔なクリスチャンとご婦人方を中心として、徐々に勢力を拡大。いくつかの州法で、禁酒法の成立に成功します。
この運動は次第に過激になっていくとともに、禁酒教とでも言うべき民俗宗教の様相を帯びていき、バーに乱入し、いきなり斧で酒樽を叩き割るという「儀式」も行われました。
右手に斧、左手に聖書を持った禁酒活動家キャリー・ネイション。
180cm80kgの巨躯で、カンザス州の酒場を賛美歌を歌いながら荒らし回った。
こう見えて女性。
さらに、労働者の生産効率向上を望む企業や、非アルコール飲料メーカーも禁酒に賛同するようになり、ついには当時のウィルソン大統領の反対を議会がひっくり返し、1919月に禁酒法が成立しました。
アメリカのビールメーカーの多くはドイツ系企業でしたが、当時は第一次世界大戦直後で、「ドイツ=ビール=悪」という図式が出来上がった事も、禁酒派の後押しになりました。
禁酒法成立後のアメリカ
禁酒法は、アルコールの流通、製造、販売のみを禁止しており、所持や摂取は禁止されていませんでした。
そこで、アメリカ国民は、とりあえず酒を買い溜めして凌ぎましたが、一般人が買い溜めする程度の量は、すぐに飲み切ってしまいます。
そこで今度は、「国内が駄目なら海外に行けばいいじゃない」とばかりに、カナダ、メキシコまで酒を飲みに行くようになりました。おかげでカナダ、メキシコの酒場は大繁盛しました。
また、アメリカ国内にも違法な闇酒場が大量に開業し始めます。
当然、質の悪い酒も大量に出回ることになります。ひどいものは、風呂の浴槽にアルコールとエッセンスを流し込んでかき混ぜただけのものを販売し、2000人近い死亡者や失明者が出たりもしました。
マフィア
この一連の混乱の中で、最も得をしたのはマフィアです。
かの有名なアル・カポネは、カナダとの国境に近いシカゴに拠点を構え、アルコールを密輸入し、巨額の利益を得ました。
たぶん一番有名なマフィア
マイアミにあるアル・カポネの豪邸
ちなみに、アル・カポネは貯蓄はほとんどなかったと言われています。
高級ホテルを事務所にしたり、競馬で年100万$スったり、毎晩パーティをしたり、シカゴのスラム街で貧しい人に無償で食事を提供したり、感謝祭に5000羽の七面鳥を配ったり、、、。
何しろ入った分だけお金を使っていたようです。
元々は、アルコールを禁止して皆が真面目に働けば、生産性が向上し、アメリカの産業が発展し、さらには暴力や犯罪や迷惑も大幅に減るという「高貴な」期待の元に成立した禁酒法でした。
が、その結果はギャングの勢力拡大と酒絡みの犯罪率の上昇、アルコール関連産業の壊滅的な技術遺失を招き、アメリカの富を国外と裏社会へ大量に流出させることになっただけでした。
こうした事から、国内で禁酒法への反感が高まり、1933年、ルーズベルト大統領は禁酒法を廃止する事となりました。
人々の生活に深く関わりながら発展してきたお酒。
その文化・歴史を無視した暴力的な禁止令など、上手くいくはずがなかったということでしょう。
日本におけるタバコに関する対立の構図も、当時のアメリカと似た部分があるような気もします。今後どうなっていくか、見ものですね。
コメント (56件)
興味深い。
成り立ちが大麻取締法とそっくりだな。
酒は料理に使ったりお菓子に使ったり汎用性高いけど
タバコはなぁ…
バカ正直に蒸留所閉めるやつがいたもんだから技術が失われたんだよな
アメリカでなくてイギリスの話だけど、グレンリベットの逸話は面白くて好きだ
彼女こそがスイーツの起源と言われる女性
禁酒法制定前よりもぐり酒場が増え、飲酒運転の摘発数が上がったとか言う話はなんかの本で読んだ
「禁酒法」って言葉から「BACCANO!」が浮かんだのは俺だけかい?
タバコのマナーの悪さは許されず、酒のマナーの悪さは大目にみられる風潮
正直タバコは廃れるだけだと思う
俺が義務教育をうけていた十何年前からタバコに対するネガキャンはすごいもん
あれを頭に刷り込まれれば、タバコを吸うのは社会に反抗したい奴か、年上の誘いを断れない奴くらいだよ
※8
酒が大目に見られてるって言うのは、マナーの悪い喫煙者が自分を棚上げしてるだけ。
アルカポネ△
カポネの見る目が少し変わった
アンタッチャブルは名作、異論は認めない
アル・カポネは刑務所で苛められて泣いたって聞いてからなんとなくイメージ変わったなw
日本の刑法175条もこんなもんかな?
キャリー・ネイションの説明
「こう見えても女性。」ワロタw
禁止→犯罪起きる→やはり○○していたものは犯罪者ばかりだ!と
禁止→犯罪起きる→やはり○○を禁止したのは間違いだったんだ!
となる違いはなんなんだろうな。結論の直前までほぼ同じ経緯だとおもうんだか。
酒は一部の酔ったアホが迷惑かけて捕まって社会的制裁受けるが、タバコは吸う=周りに被害で、特に罰則もないからな
喫煙場所をわきまえれば別にいいと思うし、禁煙の場所で吸えば罰則でいいんじゃないか?
これはマナー守ってる大勢の無害な喫煙者には関係ないし
得をしたのはマフィアだけでなく、カナディアンウィスキーも禁酒法のおかげでメジャーになれた。
禁酒法がなかったらカナディアンは世界5大ウィスキーの一角を担っていなかったかもしれない。
いや、これ読んだ限り禁酒法が悪いんじゃなくてやっぱり酒って悪よねーって話に見える俺はおかしい?
環境保護の為に森林伐採反対とか検討違いなこと喚いて林業ぶち壊したマスコミや活動家も知らん顔してるし、そのうち煙草の発ガン性の怪しいデータが見直されてもなかったことにするんだろうね
一昔前にマナーの悪い喫煙者がたくさんいたのは事実だし場所制限とか必要だと思うけど飲酒轢き逃げより酷いことにはならんよ
これだけみるとやっぱり宗教ってだめだ!
っておもうひとがいるかもだけど
当時のアメリカでキリスト教的倫理観というものがどれだけ機能したことか
功罪の罪だけに目を向けてはならない
※9
>タバコを吸うのは社会に反抗したい奴か、年上の誘いを断れない奴くらいだよ
きっかけは社会への反抗や誘いかもしれない。しかしその中毒性は酒並にあるよ。
そもそもタバコには心を落ち着かせる(と中毒者が思える)効果があるからなー
税が上がったことで止められる人は元々自分自身の心がけで止められる人だったと思う
現にまだタバコを買い求める人は少なくない。
ある程度の処理能力を持ち、普通に生きていられる人間にはタバコは不必要
しかし、人より劣る人が人並みの仕事をこなして尚且つ鬱憤を払う手段としてタバコはとてつもなく手軽。
もしも今、タバコ全てを違法にする法が出来たとしたら
麻薬、覚せい剤の類を売りさばく反社会的な組織がもろ手を挙げて喜ぶだろうと思う
いくら値上がりしようと買う奴はいる、それが中毒でありその中毒のお陰で彼らは今まで踏ん張ってこられた。
そうなったら最悪だ。
違法な取引で得た金がどんな風に使われるかと思うと怖気がたつ
好かない言葉だけれども「必要悪」ってあると思う
販売禁止ではなく販売量の制限で済ましたら成功していた?
カポネは大物の癖にネタ人生だよな
梅毒で死ぬし
日本でも酒飲んだバカが飲酒運転したり、暴行などのトラブルが多いからな
酒とタバコはもっと税金上げろよ
自分たちから衰退していってるタバコと一緒にはできないだろう。
痴漢でっち上げ女に御注意下さい。
私が自称マトリGメンの女に
痴漢犯人に、でっち上げられた犯行現場での
女と駅員との会話などを録音して
ネット上で公開しました。
宜しければYouTubeで
下記の文字で検索して下さい。
痴漢冤罪四条畷
>>18
おかしくは無いけど理解力が無いんだね
つまり、法で禁止した程度では酒という薬物依存から抜け出せない人が多かったという話だろう?
だからタバコは段階を踏んで、消費者と生産者を徐々に縮小させる方向で規制している。
依存性のある薬物を制限するという目的が同じんなんだから、似た部分があるのは当然だ。
酒類の税金は、現行の10倍まで上げても良いと思う。
酒好きって、ほんの僅かないい人と99%の屑しかいないから。
タバコと同じように酒もある程度の規制は必要と思う。
飲み過ぎるのが悪いわけだから。
どこでも自由に飲み放題ではバカなヤツは潰れるまで飲むよ。
外や飲食店での飲酒禁止にすれば酔っぱらいによる迷惑や犯罪は減ると思う。
飲めるのは自宅や友人宅やホテルなど宿泊施設だけとか。
つまり酔っぱらいがあまり外に出ないようなシステム。
若者の酒離れが進んでいるらしいし現代日本ならどこかの都市を
禁酒特区にするところから始めれば意外にうまくいくかもしれん
※18
酒が悪いんじゃなくて、酒を言い訳に非行に走る人間が悪い
酒を飲んでも飲まれるな
※19
伐採反対してたのは林野庁が稼ぎにするための自然林の伐採じゃないの
酒税が高くなると無水エタノールまで高くなるからやめてくれ
煙草で盛り上がってるが、二次元を児ポとして取り締まる事や児ポでも単純所持については
危険な流れだな
>>8
タバコは実害があるからな。
タバコの煙にアレルギー反応やらを起こす人も居る。
中にはアトピーなどの治療がある程度進んだ容態の患者の病状悪化・再発の原因となる事もある。
そしてJTは鳥居薬品を買収して鳥居薬品が進めていたタバコによるアレルギー反応を調査する薬品開発などを中止させ、開発情報や結果の全破棄を命じた。
しかもそれにはアメリカも絡んでいるから、別の企業や組織が開発するのも難しい、というより訴訟やらで潰される状況にある。
アメリカじゃ外で酔っ払らうことは恥ずかしいこととされてるな
日本でもそうなりますように
理性を失った人間が外に出るな
未だに飲めない人間にも強要するし迷惑
無理やり最後にタバコを絡める辺り、喫煙者必死ですね
路上喫煙とか、どこでも吸っていい習慣とか色々と見直せばいいだけな気がするけどなあ
>>37
意外と中国もそうなんだよね
だけど日本でも日中酔っぱらった状態で歩いてたら白い目で見られるじゃん
そもそも、ルールを守って他人に迷惑かけてないならタバコも酒も問題ないだろ
マナーの悪い奴が、喫煙者・酒飲の敵なんだから積極的にそういうやつを排斥するべき
いや、全く無理矢理じゃねえだろ。
同じ嗜好品なんだから、酒とタバコが関連付けられるのは自然。
過去には茶の規制というものもあったそうな。
成人病患者の医療費負担がきついから、じゃあ菓子類の販売規制しましょう。
みたいなのもいつか来そう。
お酒おいしいでござる
酒とタバコを同列に論じるのは間違っている。
酒は非日常的な嗜好品としてTPOに応じた摂取が一般的に定着している。
それは禁酒法のような実験があって初めて生まれた着地点だと思われる。
詳しくは知らないが、禁酒法以前はそのようなマナーなどが存在していなかったのではないか。
記事の面白さ・インパクトを損なう恐れから
そういった禁酒法のプラス面には触れられていないのだろうが、
おそらく歴史的な実験は全くの無益ではなかったはずだ。
酒はまた、社会的な文化の一部を担ってもおり、
マナーや摂取量さえ守れば社会的にも健康的にも「有益」であることが知られている。
タバコにはそのような有益性はほぼないといってよい。
酒とタバコは、その性質も歴史もまるで比較にならないまるっきり別の存在なのだ。
一緒にしてはいけない。
憶測だけで語られてもね…。
よくもまぁそんな頭悪そうな文を長々と
自然崇拝による煙の神聖さは古代レベル。
それと、神の血にマナーが存在してないわけない。
両者ともルーツは神事。
日本にだって御屠蘇と線香があるやろ。
プラス面は、中毒者は手遅れだとわかったぐらい。
職場での飲み会とか法律で禁止して欲しい
遺伝的にアルコールダメな人は日本人の10%な訳だが
仕事だから飲まないわけには行かず
確実に肝臓とかに深刻なダメージ食らうわけだが
※43※44
負け犬乙w
※2
禁酒法やった奴と大麻の規制を始めた奴は同一人物
※15
「○○していたもの」が多数派だったか少数派だったかの違いでしょ
多数派は身内意識が働きやすいし少数派は排他意識を向けられがちだろ
※46
いまどき無理やり酒飲まされるような飲み会ってあるか?
ふつう飲めないって言えば誰も強制しないし
飲むやつもそれぞれ自分のペースで飲んでるよ。
お前コミュ障だからいろんな人から話しかけられるのが嫌なだけだろw
酒のんで馬鹿やらかした奴だけ禁酒になるような制限付きの禁酒法ならやってほしい。
ついでにカポネはいじめられて泣いたというより、梅毒が脳にいっちゃって精神不安定になってた模様。
香川県ルーちゃん餃子のフジフーヅはバイトにパワハラの末指切断の大けがを負わせた犯罪企業
36
アル中が長々と弁解すんなよwww
酒だって飲んだらほとんどがたち悪くなるんだから迷惑かけてんだから同類だボケ
現在2017年
禁煙法の成立に向けて、着々と進行中。
禁酒法とギャングで一番有名なのはカポネだけど、もう一人、禁酒法で財を成したマフィアの大物がいる。
そしてそいつ、ラッキー・ルチアーノがマフィアを近代化させ、裏社会を増強させた。
最も、近年はその他の組織の方に勢いはあるらしいが。
※48マジかよ
酒は適量なら体に良いと言われてたのが、最近の研究では少量でも体に悪影響と言われている。
酒がタバコのように忌み嫌われる存在になりつつあるが、タバコに対して異常な嫌悪感と攻撃性を示してきた連中は断酒できるのか。
酒に酔って自制心を失い、他人に迷惑をかけ、酒臭い息、千鳥足、でかい声、ゲロ、アルコール中毒、飲酒運転死亡事故。そして翌日「酔ってたから覚えてない」
でも酒おいしーんだもん!って思ってる奴。脳がアルコールに侵されてるだけだから酢でも飲んでろな。