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「ノアの箱舟」コピペ説

はい。

前回の記事で、どうやら旧約聖書にはいくつかの元ネタがあって、それを繋ぎ合わせた形跡があるっぽいことが分かりました。

ちょっと今回は、エジプトがどうとかそういう話はいったん置いときます。 その前に、そもそも「旧約聖書」は一体どういう書物なのか。どのよう...

天地創造は繋げ方がわりとシンプルで、2つの元ネタが前半後半と綺麗に分かれていましたが、他のエピソードではもっと複雑にコピペされています。

今回は、有名な「ノアの箱船」を事例として見て頂きます。

ただ、どうしても原文を読むことになるので、かなりかったるいかも。

なんとか歯を食いしばってよんで頂ければ、旧約聖書が巧妙に切り貼りされた書物であることを実感してもらえればと思います。

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ノアの箱船の場合

それでは早速、大洪水の部分を読んで見ましょう!

・各段落頭の数字は、○章○節の意味。
・違和感のある箇所に補足を入れています。

創世記第6章5節〜8章20節

06:05
主は、地上に人の悪が増し、常に悪いことばかりを心に思い計っているのを御覧になって、
06:06
地上に人を造ったことを後悔し、心を痛められた。
↪︎後悔するあたりの人間っぽさ
06:07
主は言われた。「わたしは人を創造したが、これを地上からぬぐい去ろう。人だけでなく、家畜も這うものも空の鳥も。わたしはこれらを造ったことを後悔する。」
06:08
しかし、ノアは主の好意を得た。
↪︎いきなり登場するノア氏
06:09
これはノアの物語である。その世代の中で、ノアは神に従う無垢な人であった。ノアは神と共に歩んだ。
↪︎変なところで突然始まる導入部
↪︎神様の呼び方が「主」から「神」に変わる
06:10
ノアには三人の息子、セム、ハム、ヤフェトが生まれた。
06:11
この地は神の前に堕落し、不法に満ちていた。
↪︎06:05と内容がカブる
06:12
神は地を御覧になった。見よ、それは堕落し、すべて肉なる者はこの地で堕落の道を歩んでいた。
↪︎06:05と内容がカブる
06:13
神はノアに言われた。「すべて肉なるものを終わらせる時がわたしの前に来ている。彼らのゆえに不法が地に満ちている。見よ、わたしは地もろとも彼らを滅ぼす。
06:14
あなたはゴフェルの木の箱舟を造りなさい。箱舟には小部屋を幾つも造り、内側にも外側にもタールを塗りなさい。
06:15
次のようにしてそれを造りなさい。箱舟の長さを三百アンマ、幅を五十アンマ、高さを三十アンマにし、
06:16
箱舟に明かり取りを造り、上から一アンマにして、それを仕上げなさい。箱舟の側面には戸口を造りなさい。また、一階と二階と三階を造りなさい。
06:17
見よ、わたしは地上に洪水をもたらし、命の霊をもつ、すべて肉なるものを天の下から滅ぼす。地上のすべてのものは息絶える。
06:18
わたしはあなたと契約を立てる。あなたは妻子や嫁たちと共に箱舟に入りなさい。
↪︎箱舟に入るよう命令(1回目)
06:19
また、すべて命あるもの、すべて肉なるものから、二つずつ箱舟に連れて入り、あなたと共に生き延びるようにしなさい。それらは、雄と雌でなければならない。
06:20
それぞれの鳥、それぞれの家畜、それぞれの地を這うものが、二つずつあなたのところへ来て、生き延びるようにしなさい。
06:21
更に、食べられる物はすべてあなたのところに集め、あなたと彼らの食糧としなさい。」
06:22
ノアは、すべて神が命じられたとおりに果たした。
07:01
主はノアに言われた。「さあ、あなたとあなたの家族は皆、箱舟に入りなさい。この世代の中であなただけはわたしに従う人だと、わたしは認めている。
↪︎神様の呼び方が「神」から「主」に戻る
↪︎箱舟に入るよう命令(2回目)
07:02
あなたは清い動物をすべて七つがいずつ取り、また、清くない動物をすべて一つがいずつ取りなさい。
↪︎06:19で「二つずつ」と言ってますが。
07:03
空の鳥も七つがい取りなさい。全地の面に子孫が生き続けるように。
07:04
七日の後、わたしは四十日四十夜地上に雨を降らせ、わたしが造ったすべての生き物を地の面からぬぐい去ることにした。」
↪︎洪水の期間:40日
07:05
ノアは、すべて主が命じられたとおりにした。
07:06
ノアが六百歳のとき、洪水が地上に起こり、水が地の上にみなぎった。
07:07
ノアは妻子や嫁たちと共に洪水を免れようと箱舟に入った。
ノアたちは箱舟に入った(1回目)
07:08
清い動物も清くない動物も、鳥も地を這うものもすべて、
07:09
二つずつ箱舟のノアのもとに来た。それは神がノアに命じられたとおりに、雄と雌であった。
↪︎ここでは「7つがい」ではなく、「1つがい」
07:10
七日が過ぎて、洪水が地上に起こった。
07:11
ノアの生涯の第六百年、第二の月の十七日、この日、大いなる深淵の源がことごとく裂け、天の窓が開かれた。
洪水スタートは、2月17日
07:12
雨が四十日四十夜地上に降り続いたが、
↪︎洪水の期間:40日
07:13
まさにこの日、ノアも、息子のセム、ハム、ヤフェト、ノアの妻、この三人の息子の嫁たちも、箱舟に入った。
↪︎ノアたちは箱舟に入った(2回目)
07:14
彼らと共にそれぞれの獣、それぞれの家畜、それぞれの地を這うもの、それぞれの鳥、小鳥や翼のあるものすべて、
07:15
命の霊をもつ肉なるものは、二つずつノアのもとに来て箱舟に入った。
↪︎ここも「7つがい」ではなく、「1つがい」
07:16a
神が命じられたとおりに、すべて肉なるものの雄と雌とが来た。
07:16b
主は、ノアの後ろで戸を閉ざされた。
↪︎まるで一緒に箱舟に乗っているかのような神様
07:17
洪水は四十日間地上を覆った。水は次第に増して箱舟を押し上げ、箱舟は大地を離れて浮かんだ。
↪︎洪水の期間:40日
07:18
水は勢力を増し、地の上に大いにみなぎり、箱舟は水の面を漂った。
07:19
水はますます勢いを加えて地上にみなぎり、およそ天の下にある高い山はすべて覆われた。
07:20
水は勢いを増して更にその上十五アンマに達し、山々を覆った。
07:21
地上で動いていた肉なるものはすべて、鳥も家畜も獣も地に群がり這うものも人も、ことごとく息絶えた。
07:22
乾いた地のすべてのもののうち、その鼻に命の息と霊のあるものはことごとく死んだ。
07:23
地の面にいた生き物はすべて、人をはじめ、家畜、這うもの、空の鳥に至るまでぬぐい去られた。彼らは大地からぬぐい去られ、ノアと、彼と共に箱舟にいたものだけが残った。
↪︎07:21〜22と内容がカブる
07:24
水は百五十日の間、地上で勢いを失わなかった。
↪︎洪水の期間:150日
08:01
神は、ノアと彼と共に箱舟にいたすべての獣とすべての家畜を御心に留め、地の上に風を吹かせられたので、水が減り始めた。
08:02a
また、深淵の源と天の窓が閉じられたので、
08:02b
天からの雨は降りやみ、
08:03a
水は地上からひいて行った。
08:03b
百五十日の後には水が減って、
↪︎洪水の期間:150日
08:04
第七の月の十七日に箱舟はアララト山の上に止まった。
↪︎洪水の期間:2/17〜7/17(150日)
08:05
水はますます減って第十の月になり、第十の月の一日には山々の頂が現れた。
08:06
四十日たって、ノアは自分が造った箱舟の窓を開き、
↪︎洪水の期間:40日?
08:07
を放した。烏は飛び立ったが、地上の水が乾くのを待って、出たり入ったりした。
08:08
ノアはを彼のもとから放して、地の面から水がひいたかどうかを確かめようとした。
↪︎08:07と同じ内容だが、烏から鳩に変わる
08:09
しかし、鳩は止まる所が見つからなかったので、箱舟のノアのもとに帰って来た。水がまだ全地の面を覆っていたからである。ノアは手を差し伸べて鳩を捕らえ、箱舟の自分のもとに戻した。
08:10
更に七日待って、彼は再び鳩を箱舟から放した。
08:11
鳩は夕方になってノアのもとに帰って来た。見よ、鳩はくちばしにオリーブの葉をくわえていた。ノアは水が地上からひいたことを知った。
08:12
彼は更に七日待って、鳩を放した。鳩はもはやノアのもとに帰って来なかった。
08:13a
ノアが六百一歳のとき、最初の月の一日に、地上の水は乾いた。
08:13b
ノアは箱舟の覆いを取り外して眺めた。見よ、地の面は乾いていた。
08:14
第二の月の二十七日になると、地はすっかり乾いた。
08:15
神はノアに仰せになった。
08:16
「さあ、あなたもあなたの妻も、息子も嫁も、皆一緒に箱舟から出なさい。
08:17
すべて肉なるもののうちからあなたのもとに来たすべての動物、鳥も家畜も地を這うものも一緒に連れ出し、地に群がり、地上で子を産み、増えるようにしなさい。」
08:18
そこで、ノアは息子や妻や嫁と共に外へ出た。
08:19
獣、這うもの、鳥、地に群がるもの、それぞれすべて箱舟から出た。
08:20
ノアは主のために祭壇を築いた。そしてすべての清い家畜と清い鳥のうちから取り、焼き尽くす献げ物として祭壇の上にささげた。
↪︎「1つがい」しかいないなら絶滅
↪︎「7つがい」ならセーフ

お疲れ様でした!読んでくれてますか?

補足にちょいちょい書いてますが、この物語を読むと、神様の呼び方が変わっていたり、洪水の期間や集まった動物の数に食い違いがあったり、というのが分かります。

で、文章をピンクと水色に色分けしておりますが、これは
「重複している部分」
「神の呼び方が違う部分」
「矛盾がある部分」
なんかを基準に分けています。

洪水(エロヒムver)

それではもう一度、今度は水色の部分だけを抜き出したストーリーを読んでみてください。

創世記第6章5節〜8章20節

06:09
これはノアの物語である。その世代の中で、ノアは神に従う無垢な人であった。ノアは神と共に歩んだ。

06:10
ノアには三人の息子、セム、ハム、ヤフェトが生まれた。

06:11
この地は神の前に堕落し、不法に満ちていた。

06:12
神は地を御覧になった。見よ、それは堕落し、すべて肉なる者はこの地で堕落の道を歩んでいた。

06:13
神はノアに言われた。「すべて肉なるものを終わらせる時がわたしの前に来ている。彼らのゆえに不法が地に満ちている。見よ、わたしは地もろとも彼らを滅ぼす。

06:14
あなたはゴフェルの木の箱舟を造りなさい。箱舟には小部屋を幾つも造り、内側にも外側にもタールを塗りなさい。

06:15
次のようにしてそれを造りなさい。箱舟の長さを三百アンマ、幅を五十アンマ、高さを三十アンマにし、

06:16
箱舟に明かり取りを造り、上から一アンマにして、それを仕上げなさい。箱舟の側面には戸口を造りなさい。また、一階と二階と三階を造りなさい。

06:17
見よ、わたしは地上に洪水をもたらし、命の霊をもつ、すべて肉なるものを天の下から滅ぼす。地上のすべてのものは息絶える。

06:18
わたしはあなたと契約を立てる。あなたは妻子や嫁たちと共に箱舟に入りなさい。

06:19
また、すべて命あるもの、すべて肉なるものから、二つずつ箱舟に連れて入り、あなたと共に生き延びるようにしなさい。それらは、雄と雌でなければならない。

06:20
それぞれの鳥、それぞれの家畜、それぞれの地を這うものが、二つずつあなたのところへ来て、生き延びるようにしなさい。

06:21
更に、食べられる物はすべてあなたのところに集め、あなたと彼らの食糧としなさい。」

06:22
ノアは、すべて神が命じられたとおりに果たした。

07:06
ノアが六百歳のとき、洪水が地上に起こり、水が地の上にみなぎった。

07:08
清い動物も清くない動物も、鳥も地を這うものもすべて、

07:09
二つずつ箱舟のノアのもとに来た。それは神がノアに命じられたとおりに、雄と雌であった。

07:11
ノアの生涯の第六百年、第二の月の十七日、この日、大いなる深淵の源がことごとく裂け、天の窓が開かれた。

07:13
まさにこの日、ノアも、息子のセム、ハム、ヤフェト、ノアの妻、この三人の息子の嫁たちも、箱舟に入った。

07:14
彼らと共にそれぞれの獣、それぞれの家畜、それぞれの地を這うもの、それぞれの鳥、小鳥や翼のあるものすべて、

07:15
命の霊をもつ肉なるものは、二つずつノアのもとに来て箱舟に入った。

07:16a
神が命じられたとおりに、すべて肉なるものの雄と雌とが来た。

07:21
地上で動いていた肉なるものはすべて、鳥も家畜も獣も地に群がり這うものも人も、ことごとく息絶えた。

07:22
乾いた地のすべてのもののうち、その鼻に命の息と霊のあるものはことごとく死んだ。

07:24
水は百五十日の間、地上で勢いを失わなかった。

08:01
神は、ノアと彼と共に箱舟にいたすべての獣とすべての家畜を御心に留め、地の上に風を吹かせられたので、水が減り始めた。

08:02a
また、深淵の源と天の窓が閉じられたので、

08:03b
百五十日の後には水が減って、

08:04
第七の月の十七日に箱舟はアララト山の上に止まった。

08:05
水はますます減って第十の月になり、第十の月の一日には山々の頂が現れた。

08:07
烏を放した。烏は飛び立ったが、地上の水が乾くのを待って、出たり入ったりした。

08:13a
ノアが六百一歳のとき、最初の月の一日に、地上の水は乾いた。

08:14
第二の月の二十七日になると、地はすっかり乾いた。

08:15
神はノアに仰せになった。

08:16
「さあ、あなたもあなたの妻も、息子も嫁も、皆一緒に箱舟から出なさい。

08:17
すべて肉なるもののうちからあなたのもとに来たすべての動物、鳥も家畜も地を這うものも一緒に連れ出し、地に群がり、地上で子を産み、増えるようにしなさい。」

08:18
そこで、ノアは息子や妻や嫁と共に外へ出た。

08:19
獣、這うもの、鳥、地に群がるもの、それぞれすべて箱舟から出た。

こうして文章を抜粋してみると、青の方の洪水物語にはこんな特徴があることが分かります。

・神の呼び方:「エロヒム日本語訳では「神」
・神のキャラ:話すだけ。
・動物の数:全て平等に「1つがい」ずつ。
・洪水の期間:150日+α(地が乾くまで1年)
・飛ばす鳥:烏
・神への生贄:なし(「1つがい」しかいないから無理)
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洪水(ヤハウェver)

同じように、今度はピンクの方だけを見てみましょう。

創世記第6章5節〜8章20節

06:05
主は、地上に人の悪が増し、常に悪いことばかりを心に思い計っているのを御覧になって、

06:06
地上に人を造ったことを後悔し、心を痛められた。

06:07
主は言われた。「わたしは人を創造したが、これを地上からぬぐい去ろう。人だけでなく、家畜も這うものも空の鳥も。わたしはこれらを造ったことを後悔する。」

06:08
しかし、ノアは主の好意を得た。

07:01
主はノアに言われた。「さあ、あなたとあなたの家族は皆、箱舟に入りなさい。この世代の中であなただけはわたしに従う人だと、わたしは認めている。

07:02
あなたは清い動物をすべて七つがいずつ取り、また、清くない動物をすべて一つがいずつ取りなさい。

07:03
空の鳥も七つがい取りなさい。全地の面に子孫が生き続けるように。

07:04
七日の後、わたしは四十日四十夜地上に雨を降らせ、わたしが造ったすべての生き物を地の面からぬぐい去ることにした。」

07:05
ノアは、すべて主が命じられたとおりにした。

07:07
ノアは妻子や嫁たちと共に洪水を免れようと箱舟に入った。

07:10
七日が過ぎて、洪水が地上に起こった。

07:12
雨が四十日四十夜地上に降り続いたが、

07:16b
主は、ノアの後ろで戸を閉ざされた。

07:17
洪水は四十日間地上を覆った。水は次第に増して箱舟を押し上げ、箱舟は大地を離れて浮かんだ。

07:18
水は勢力を増し、地の上に大いにみなぎり、箱舟は水の面を漂った。

07:19
水はますます勢いを加えて地上にみなぎり、およそ天の下にある高い山はすべて覆われた。

07:20
水は勢いを増して更にその上十五アンマに達し、山々を覆った。

07:23
地の面にいた生き物はすべて、人をはじめ、家畜、這うもの、空の鳥に至るまでぬぐい去られた。彼らは大地からぬぐい去られ、ノアと、彼と共に箱舟にいたものだけが残った。

08:02b
天からの雨は降りやみ、

08:03a
水は地上からひいて行った。

08:06
四十日たって、ノアは自分が造った箱舟の窓を開き、

08:08
ノアは鳩を彼のもとから放して、地の面から水がひいたかどうかを確かめようとした。

08:09
しかし、鳩は止まる所が見つからなかったので、箱舟のノアのもとに帰って来た。水がまだ全地の面を覆っていたからである。ノアは手を差し伸べて鳩を捕らえ、箱舟の自分のもとに戻した。

08:10
更に七日待って、彼は再び鳩を箱舟から放した。

08:11
鳩は夕方になってノアのもとに帰って来た。見よ、鳩はくちばしにオリーブの葉をくわえていた。ノアは水が地上からひいたことを知った。

08:12
彼は更に七日待って、鳩を放した。鳩はもはやノアのもとに帰って来なかった。

08:13b
ノアは箱舟の覆いを取り外して眺めた。見よ、地の面は乾いていた。

08:20
ノアは主のために祭壇を築いた。そしてすべての清い家畜と清い鳥のうちから取り、焼き尽くす献げ物として祭壇の上にささげた。
↪︎七つがいいるから絶滅しない

こちらをまとめると、次の通り。

・神の呼び方:「ヤハウェ日本語訳では「主」
・神のキャラ:後悔したり、直々に後ろの戸を閉めたり、人間ぽい
・動物の数:清いものは「7つがい」。
・洪水の期間:40日+α(地が乾くまで1年)
・飛ばす鳥:鳩
・神への生贄:あり(「7つがい」いるからセーフ)
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「数瞬を詳しく」では説明できない

いかがでしょうか。

最初の原文より、赤と青に分けた文章の方がはるかに読みやすかったのではないでしょうか。

聖書はそもそもの文体なんかも馴染みにくいのですが、それ以上に、重複表現が読みにくさに拍車をかけています。

そして、その原因は、コピペの結果であろうというのが、文書仮説の考え方なのです。

創世記の場合だと、天地創造(1回目)、天地創造(2回目)という具合に分かれ方シンプルでしたので、「1回目の天地創造を詳しく説明したのが2回目だよ」と言う説明が可能でした。

しかし、このノアの箱舟の例から分かるように、旧約聖書には一つづきの物語の中に複数の話が入り乱れているケースがちょくちょく見られます。

この全ての表記ゆれや矛盾に合理的な説明をつけるのは、ほとんど不可能なのであります。

天地創造やノアの箱舟の場合は、2つの元ネタが混在しているようですが、他の部分では3つないし4つの元ネタが混在しているケースもあります。

次回、もう一回別の部分を読んでみましょう。


参考文献、サイト様
小型聖書 – 新共同訳
旧約聖書の誕生
コイノニア
Bill Pringle ”Documentary Hypothesis – The Flood Story”
Wikipedia「文書仮説」

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