1: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:46:33 ID:tTuk3SjX
我等は 姿無きが故に
それを畏れ
人が希望を持ちえるのは
死が目に見えぬものであるからだ
3: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:47:14 ID:tTuk3SjX
もし わたしが雨だったなら
それが永遠に交わることのない
空と大地を繋ぎ留めるように
誰かの心を繋ぎ留めることができただろうか
ぼくたちは ひかれあう
水滴のように 惑星のように
ぼくたちは 反発しあう
磁石のように 肌の色のように
5: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:47:34 ID:tTuk3SjX
剣を握らなければ おまえを守れない
剣を握ったままでは おまえを抱き締められない
そう、 我々に運命などない
無知と恐怖にのまれ
足を踏み外したものたちだけが
運命と呼ばれる濁流の中へと
堕ちてゆくのだ
20: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:49:37 ID:iycxHyMA
これはチャドが斬魂刀使いになるフラグですねぇ
我々は涙を流すべきではない
それは心に対する肉体の敗北であり
我々が心というものを
持て余す存在であるということの
証明にほかならないからだ
錆びつけば 二度と突き立てられず
掴み損なえば我が身を裂く
そう 誇りとは
刃に似ている
18: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:49:25 ID:D5KF2ZDP
斬月すき
9: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:48:16 ID:tTuk3SjX
ああ おれたちは皆
眼をあけたまま
空を飛ぶ夢を見てるんだ
俺達は 手を伸ばす
雲を払い 空を貫き
月と火星は掴めても
真実には まだ届かない
13: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:48:36 ID:tTuk3SjX
届かぬ牙に 火を灯す
あの星を見ずに済むように
この吭を裂いて しまわぬように
我々が岩壁の花を美しく思うのは
我々が岩壁に足を止めてしまうからだ
悚れ無き その花のように
空へと踏み出せずにいるからだ
15: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:48:57 ID:tTuk3SjX
誇りを一つ捨てるたび
我等は獣に一歩近付く
心を一つ殺すたび
我等は獣から一歩遠退く
軋む軋む 浄罪の塔
光のごとくに 世界を貫く
揺れる揺れる 背骨の塔
堕ちてゆくのは ぼくらか 空か
16: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:49:17 ID:tTuk3SjX
ぼくは ただ きみに
さよならを言う練習をする
降り頻る太陽の鬣が
薄氷に残る足跡を消してゆく
欺かれるを恐れるな
世界はすでに欺きの上にある
19: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:49:37 ID:tTuk3SjX
血のように赤く
骨のように白く
孤独のように赤く
沈黙のように白く
獣の神経のように赤く
神の心臓のように白く
溶け出す憎悪のように赤く
凍てつく傷歎のように白く
夜を食む影のように赤く
月を射抜く吐息のように
白く輝き 赤く散る
23: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:49:58 ID:tTuk3SjX
あなたの影は 密やかに
行くあての無い 毒針のように
私の歩みを縫いつける
あなたの光は しなやかに
給水塔を打つ 落雷のように
私の命の源を断つ
そう、 何ものも わたしの世界を 変えられはしない
24: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:50:18 ID:tTuk3SjX
美しきを愛に譬ふのは
愛の姿を知らぬ者
醜きを愛に譬ふのは
愛を知ったと驕る者
この世のすべては
あなたを追い詰める為にある
26: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:50:38 ID:tTuk3SjX
我等の世界に意味など無く
そこに生きる我等にも 意味など無い
無意味な我等は 世界を想う
そこに意味は無いと知ることにすら
意味など無いというのに
28: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:51:03 ID:tTuk3SjX
俺たちは滝の前の魚
俺たちは籠の中の虫
俺たちは波濤の残骸
髑髏の錫杖
力の奔流 それを呑む鯨
俺たちは五本角の雄牛
俺たちは火を吹く怪物
泣き叫ぶ子供
ああ 俺たちは
月光に毒されている
32: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:51:46 ID:hlh0gCAr
やっぱハゲってクソだわ
51: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:53:54 ID:Mf/xNjTF
作中の詠唱とかもああいうのどっからとってきてんのかね
さすがに適当じゃないやろ
29: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:51:24 ID:tTuk3SjX
どいつもこいつも、
ぶっ壊れちまえ
投げやり感すき
34: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:52:02 ID:tTuk3SjX
我々は皆
生まれながらにして死んでいる
終焉は常に
始まりの前から そこに在るのだ
生きることが
何かを知り続けることならば
我々が最後に知るものこそが終焉であり
終焉をついに見出し
完全に知ることこそが
即ち死なのだ
我々は何かを知ろうとしてはならない
死を超越できぬ者は
何ものも知ろうとしてはならないのだ
41: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:52:58 ID:Lud0005Z
43: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:53:03 ID:tTuk3SjX
私の胸に深く突き刺さるその声は
鳴り止まぬ歓声に似ている
47: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:53:24 ID:tTuk3SjX
私達
一つとして
混じりあうものはない
二つとして
同じ貌をしていない
三つ目の
瞳を持たぬばかりに
四つ目の
方角に希望はない
五つ目は
心臓の場所にある
49: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:53:45 ID:tTuk3SjX
主よ、我々は
孔雀を見るような目つきで
あなたを見る
それは期待と、渇仰と
恐怖に似た底知れぬものに
縁どられているのだ
52: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:54:06 ID:tTuk3SjX
ただ執拗に 飾り立てる
切り落とされると知りながら
ただ執拗に 磨き上げる
切り落とされると知りながら
恐ろしいのだ 恐ろしいのだ
切り落とされる その時が
切り落とされた その髪は
死んだあなたに 似てしまう
髪も爪も みな宝物のように
美しく飾り立てるのに
なぜ自らの体から切り離されただけで
汚く不気味なものとなってしまうのだろう
答えは簡単
それらは全て
自らの死した姿に ほかならないからだ
58: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:54:55 ID:tTuk3SjX
その疵深し、海淵の如し
その罪赤し、死して色無し
世界一嫌いだと言ってくれ
59: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:55:14 ID:tTuk3SjX
王は駆ける
影を振り切り
鎧を鳴らし
骨を蹴散らし
血肉を啜り
軋みを上げる
心を潰し
独り踏み入る
遙か彼方へ
62: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:55:36 ID:tTuk3SjX
俺達は虫
不揮発性の
悪意の下で
這い回る蠕虫
首をもたげる
月より高く
憐れなお前等が
見えなくなるまで
64: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:55:56 ID:tTuk3SjX
私に翼をくれるなら
私はあなたのために飛ぼう
たとえば この 大地のすべてが
水に沈んでしまうとしても
私に剣をくれるなら
私はあなたのために立ち向かおう
たとえば この 空のすべてが
あなたを光で射抜くとしても
66: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:56:17 ID:tTuk3SjX
産まれ堕ちれば、
死んだも同然
信じるのは、まだ早い
68: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:56:37 ID:tTuk3SjX
人を美しいとは思わないけれど
花を美しいとは思う
人の姿が花に似るのは
ただ斬り裂かれて倒れる時だ
恐れることは ただ一つ
恐れを知らぬ 戦士と為ること
72: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:56:57 ID:tTuk3SjX
愆つは、人
殺すは、魔
心在るが故に妬み
心在るが故に喰らい
心在るが故に奪い
心在るが故に傲り
心在るが故に惰り
心在るが故に怒り
心在るが故に
お前のすべてを欲する
79: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:57:38 ID:tTuk3SjX
失くしたものを
奪い取る
血と肉と骨と
あとひとつ
81: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:58:18 ID:tTuk3SjX
犠牲無き世界など ありはしない
気付かないのか
我々は
血の海に 灰を浮かべた地獄の名を
仮に世界と
呼んでいるのだ
84: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:58:39 ID:tTuk3SjX
腐敗は我が友
夜は我が僕
鴉にこの身を啄ませながら
楡の館でお前を待つ
85: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:58:59 ID:tTuk3SjX
人は皆すべからく悪であり
自らを正義であると錯覚する為には
己以外の何者かを 己以上の悪であると
錯覚するより 他にないのだ
確信した正義とは、悪である
正義が正義たり得る為には
常に自らの正義を疑い続けなければならない
106: 風吹けば名無し 2013/11/29 00:02:11 ID:0XWP6EHN
これすき
88: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:59:19 ID:tTuk3SjX
伏して生きるな、
立ちて死すべし
不幸を知ることは
怖ろしくはない
怖ろしいのは
過ぎ去った幸福が
戻らぬと知ること
89: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:59:41 ID:tTuk3SjX
君が明日 蛇となり
人を喰らい 始めるとして
人を喰らった その口で
僕を愛すと 咆えたとして
僕は果して 今日と同じに
君を愛すと 言えるだろうか
人は皆、猿のまがいもの
神は皆、人のまがいもの
90: 風吹けば名無し 2013/11/28 23:59:46 ID:a0PnZQ9F
92: 風吹けば名無し 2013/11/29 00:00:01 ID:KBpgPUW4
僕は、ついてゆけるだろうか
君のいない世界のスピードに
94: 風吹けば名無し 2013/11/29 00:00:22 ID:KBpgPUW4
時は常に背後から迫り
唸りを上げて眼前に流れ去る
踏み止まれ
時がお前を 美しい世界へ押し流そうと
どれほど牙を剥こうとも
前を見るな
お前の希望は 背後に迫る
冥冥たる濁流の中にしかない
97: 風吹けば名無し 2013/11/29 00:00:42 ID:tTuk3SjX
あたしの心に 指を入れないで
一緒に数えてくれるかい
君についた
僕の歯型を
100: 風吹けば名無し 2013/11/29 00:01:23 ID:KBpgPUW4
僕が こんなにも若く
こんなにも未熟であるということが
老いさらばえ
完全無欠である大人達には
どうにも許し難いことのようなのだ
104: 風吹けば名無し 2013/11/29 00:01:43 ID:tTuk3SjX
変わらぬものは 心だと
言えるのならば それが強さ
一歩踏み出す 二度と戻れぬ
三千世界の 血の海へ
軍勢ゆきゆきて喇叭を吹く
耳鳴り止まず星屑のごとく
軍靴の轟き雷鳴のごとく
109: 風吹けば名無し 2013/11/29 00:02:25 ID:tTuk3SjX
散りて二度とは 咲かずとも
炎のごとくに 散るぞ美し
魂 燃え立つ
天の降るとも
戦いこそすべて
113: 風吹けば名無し 2013/11/29 00:02:45 ID:KBpgPUW4
罪無きあなたは 太陽のよう
罪深きあなたも 太陽のよう
116: 風吹けば名無し 2013/11/29 00:03:16 ID:zod8LJ/X
125: 風吹けば名無し 2013/11/29 00:04:59 ID:BOiBUSH5
敢えて空白にしそう
132: 風吹けば名無し 2013/11/29 00:05:58 ID:WYWzXMqR
140: 風吹けば名無し 2013/11/29 00:08:40 ID:zAwdoWQC
転載元
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1385649993/
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